2024年(令和6年)福岡県議会「2月定例会」(概要)

1.今議会の概要

    •  2024年(令和6年)2月定例会は、2月22日から3月22日までの30日間の会期で開催されました。
    •  定例会開会日に知事から、令和6年度予算議案20件、令和5年度補正予算議案1件、条例議案29件、専決処分議案1件、契約議案11件など、計71議案が提案されました。提案された主な条例案は、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律の制定に伴う関係条例の整備に関する条例、福岡県子ども・子育て会議条例の全部を改正する条例、福岡県農林水産業・農山漁村振興条例の一部を改正する条例などです。また、3月1日に令和5年度補正予算議案等21議案が追加提案され、開会日提案と合わせて計92議案が提案されました。
    •  代表質問、一般質問、各常任委員会を経て、3月8日の本会議で早期議決を要する23議案が可決されました。
    •  その後、予算特別委員会での予算案審査、常任委員会で条例等の審査を経て、3月22日の定例会最終日の本会議において、早期議決分を除く69議案が可決されました。

 
2.会派代表質問
(1)会派代表質問の概要

    •  民主県政クラブ県議団の代表質問は、大橋克己議員(大牟田市選出)が行いました。県政推進の基本姿勢として、来年度予算編成の基本方針、地震に係る諸課題、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」、医療の2024年問題の4件について質問しました。
    •  また、薬物問題、治療と仕事の両立支援、部落差別解消に向けた取組、PFAS(ピーファス)汚染の問題、花粉症対策を踏まえた森林整備、多様化する学びへの対応、風俗営業に係る課題、夜間中学開校に向けた支援の8件を知事、教育長、警察本部長に質問しました。


(2)代表質問の内容

    • 1)県政推進の基本姿勢について
      • ①来年度予算の基本方針について
      • ②能登半島地震に係る諸課題について
      • ③「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」について
      • ④医療の2024年問題について
    • 2)薬物問題について
    • 3)治療と仕事の両立支援について
    • 4)部落差別解消に向けた県の取組について
    • 5)PFAS(ピーファス)汚染について
    • 6)花粉症対策を踏まえた森林整備について
    • 7)多様化する学びへの対応について
    • 8)風俗営業に係る課題について
    • 9)夜間中学の開校に向けた支援について

 
(3)代表質問への知事答弁

    •  知事から、来年度は持続可能な社会への改新、イノベーションの創発の二つの視点で施策を展開する、選挙公約は着実に進めてきたとされた。また地震災害に関し、新たな活断層を追加した防災アセスメント調査を行い地域防災計画を改定する、水道の基幹管路の耐震化や多くの女性を防災・災害対応への参画を働きかけるとされた。
    •  「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」の施行に伴う県の基本計画は関係機関、学識経験者等による支援の在り方の議論を踏まえ策定する、医師の2024年問題に関し、地域差はあるものの本県は医師多数県である、また特定行為ができる看護師養成や女性医師の復職支援をし、地域の実情に応じた医療提供体制を構築する、薬物問題について、若年者の薬物乱用防止啓発を徹底する、また専門医療機関等と協力し薬物依存からの回復を支援するとの知事答弁を得た。
    •  部落差別事案はインターネットでの差別書込みの増加がみられ、教育・啓発、相談体制の充実に運動団体と連携して取り組むこと、花粉症対策ではスギ人工林の多い地域での重点的伐採と少花粉スギ・ヒノキへの植替えを推進していると知事から回答を得た。
    •  多様化する学びへの対応として、県立高校通信制課程の充実を図るとともに、不登校経験者の学習意欲を踏まえた特例クラスの設置を目指すこと、また大牟田市が設置する夜間中学「ほしぞら分校」への必要な人員配置を支援するとの発言を教育長から得た。


3.一般質問登壇者

    • ①原竹岩海 議員(筑紫野市)
      • 一、福岡県手話言語条例に係る県下市町村への周知と手話通訳士の現状について
      • 一、東京二〇二五デフリンピックについて
    • ②冨永芳行 議員(糟屋郡)
      • 一、廃食用油のリサイクルとバイオディーゼル燃料の利用推進について
    • ③山本耕一 議員(北九州市若松区)
      • 一、本県の有害図書類の指定について
      • 一、子ども医療費の助成について
    • ④渡辺美穂 議員(太宰府市)
      • 一、河川におけるゴミの回収について
      • 一、地域生活支援事業について
    • ⑤後藤香織 議員(福岡市早良区)
      • 一、多文化共生社会の実現に向けた対応について
        • 1.在住外国人へのサポートの充実について
        • 2.日本語教育の推進について
      • 一、県立図書館の充実について
    • ⑥田中雅臣 議員(北九州市小倉南区)
      • 一、こども・若者の自殺対策について
    • ⑦坪田 晋 議員(福岡市博多区)
      • 一、食品衛生法改正にあたっての営業許可制度について
    • ⑧原中誠志 議員(福岡市中央区)
      • 一、本県の産業廃棄物行政に対する服部知事の認識について
      • 一、本県の更生事業並びに再犯防止の取組について